東京千代田区・T邸

1.敷地と配置

都心の裏通りにある10坪足らずの敷地、おまけに前面道路も4mに満たない狭あい道路。防火地域なので耐火建築にしなければならず、とにかく目一杯に敷地を有効活用することが設計に課せられた。内外コンクリート打ち放しを基本にして計画する。玄関部分を三角形に引き込み屋外機能を全てここに納める。

2.断面

断面は半地下〜地上〜2階(2段)〜3階〜4階〜屋上の6層構成。階段を微妙にずらしながらとにかく無駄な空間を0にする。

3.立面

外部はコンクリート打ち放しに撥水材処理。型枠の割付も念入りに検討した。
外側にしか壁式構造のコンクリート壁が配置できないので道路側の壁量を各階で確保するにはどうしたらよいか頭を悩ませた。前述の玄関の三角処理で解決。

4.外観模型

2階部分の床配筋が中間検査のタイミング。コンクリート打ち放しなので後では修正がきかない。基礎は現場杭が4本必要となった。

5.外観

1階は三角形部分に面してガラスブロック窓で採光を確保。2階サッシは引き違いとジャロジーをH型の鉄骨で組合せそこにすだれを落とし込んで日射調整をするようにした。

6.玄関部分

玄関ドア、表札、インターホン、各種メーター類、排水の最終桝等を全てここに納める。

7.コンクリート打ち放し

コンクリート打ち放しの外壁にはPコンと呼ばれる丸い穴の跡ができる。ここに何か工夫はないかと思い丸い金属質で銀色の唯一の化粧。

8.室内

室内も多くの場所はコンクリート打ち放し。ここにもモザイクタイルを一つずつ貼った。建具やキッチンはは木製でセンの化粧合板を用いたのでちょっと和風な感じになった。